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2007年 01月 15日 ( 1 )

f0007926_13314390.jpgサラッと読めて、面白い本です。

「妄想力・・・ヒトの心とサルの心はどう違うのか」 金沢創 著(光文社 1,400円)

著者は、京都大学で霊長類の研究を選考していた現大学助教授。
ヒトの心の進化をテーマに研究を続けておられるとのことです。



困っている人を見たら助けたくなってしまう
たったひと言で人生が変わってしまった
「空耳アワー」はたしかにそう聞こえる
ウチのネコはわたしの気持ちが分かる
さっきの「愛してるよ」がもう信じられない
世界経済ってありえない巨額のおカネが回ってる

・・・すべて「妄想」です。
(本書 帯のコピーより)


ね、ちょっと興味をそそられるでしょ??(笑)
第一章は、「恋愛」についての妄想から始まります。

著者の主張は、
「進化の過程で、ヒトとサルを分けたのは”妄想力”だった」
というものです。
特定の物質の使い道を何通りも考え付いたり、
他者の心を読んで危険を回避したり、
未来を妄想してそれに合わせた行動をとったり。
言葉の使用は確かに他の種族よりも長けているようにみえるけど、
実際に人間をここまで繁栄させたのは、
他者の表情や雰囲気をよんだり、共感したりする
その「コミュニケーション能力」だったと著者は記します。

こと日本人は、視覚情報から場を読む能力に優れていたということで、
他の民族の表情や身振り手振りをオーバーアクションだと思うのは、
「そこまでしなくても微妙な非言語情報で相手の気持ちがよめるから」だそうです。
いわれてみれば、「以心伝心」的文化はその表れなのかも。

また、
もともと人間は多数でのコミュニケーションが得意ではなく
(なぜなら、人間の精神状態は3万年前から進化しておらず、
当時の集団はせいぜい100人までだった)、
現代社会では見知らぬ他者との出会いが多すぎるので、
その情報過多から身を守るために「引きこもり」という現象が起こるのだ、
という話も、なんとなくわかるような気がしました。

Nスペで、ヒトだけが持つ「白目」の役割について、進化の過程から解説してましたが、
白目と黒目が分かれていることによって、相手の感情がよみやすくなるのは確かだと思います。
視線がどこを向いているのか分かるからです。
相手の顔を注視してコミュニケーションを行うのが人間。
動物でコレをやると、威嚇してるとみなされて襲われるらしいですからねぇ。
まぁ、人間社会にも「ガン飛ばし」なんてのがあるけど(笑)

内容は、恋愛からペットとの関係、宗教まで色んな事例が引かれています。
こんな見方もあるのね、と思うにはいい一冊かも。
楽天ブックスだと、今ならいくらのものでも送料無料ですよ~(笑)
by nasuka99 | 2007-01-15 15:41 | books