夢の科学
先日、久々に書店の心理学コーナーに行ったら、
棚ひとつがまるまる心脳本になってて、関心の高さに改めて感心。
川島隆太さんが「脳を鍛える大人のドリル」、
茂木健一郎さんが「クオリア」で流行らせたからなぁ・・・と思ったり。
心と脳の関係というのは、
神代の昔から人間の関心の的だったということで、
でも、なかなか自分で自分の脳ミソを開けてみるわけには行かず、
CTやMRI、PETなどのハイテク機器が導入されてやっと進み始めた、
というところらしいです。
人間を、0か1かで動いているデジタルな機械、と見る向きと、
いや、やはり人間の心というのは身体とは別次元にあるんだ、
と考える学者の間で結構論争も絶えないらしいですが、
「夢」の観点からこの問題を論じてみよう、というのが表題の本。
夢の科学
アラン・ボブソン著 講談社ブルーバックス
夢といえば、フロイトやユングの夢分析が有名です。
心理セラピーでも、ユング派の流れだと夢の分析を義務付けているようですし、
夢に意味を見出そうとする心理学者もたくさんいるようです。
この本では、夢に意味などなく、単なる脳の活動の副産物のようである、と推論しています。
私もその意見には賛成で、
意味を持たせるのは、その後の人間の精神活動だろうなぁ・・・と。
夢をみる状態であるREM睡眠は、人間にとってすごく重要なもので、
このような脳の状態は発達に深く関係している、という説も納得できるものでした。
まぁ、結局のところ、人間は「ちゃんと眠らないといけない」ってことですよね(笑)
私も、若い頃はずいぶん無茶しました。
徹夜で友だちと喋ったり、ゲームしたり。夜行バスに乗ったり。
眠らなくても次の日動けたりしたし。
でも、30過ぎたらさすがに無理ができなくなりましたなぁ・・・
今なんて、11時過ぎたらもう眠たくなるし(^_^;)
その徹夜ですが、
25歳くらいのときでしたっけ、夜通し友人と遊んで、
次の日なんとか仕事をしてたんです。
そこに友人が買い物にやってきたので、お茶出して話をしてたんですね。
何の話だったか忘れましたが、
彼女、あまり積極的に話しをする人ではなかったので、間が開くんですよ。
だから、ついつい前夜がたたってウトウトしてしまったんでしょうなぁ・・・
目はしっかり開けてたんですが(多分友人にはちゃんと起きてるように見えたと思う)、
突然目の前に近所の神社の「ご神木」が現れたんです。
今でも覚えています。
たいして大きな木ではなかったですが、
榊のような葉っぱで、白い注連縄状のものが巻かれていました。
それを見た私は突然、
「そうなんだよね・・・○○神社のご神木がねぇ・・・」と口走ったんです!!
自分の発した言葉でハッとわれに返り、
慌てて発言を取り繕ったんですが、
きっと友人、私がおかしくなったと思ったんじゃないだろうか(爆)
後から考えると、あれって寝言のようなもんだったんだろうなぁ・・・
何でご神木が出てきたのかはっきりとは覚えてないんですが、
おそらく、お花見の話か何かをしてたから、それで連想したんでしょうね。
「昼間の正気」と「睡眠中の狂気」の間で、
人間の精神はバランスをとっている、と本にも書いてありましたが、
全くその通り。逆になったらコワイです。
夢って、すごく面白いんですが(昨夜もバッタの大群に襲われる夢を見た)
結構、ああ、これの連想だな~、と思うことが多いです。
「啓示」というヤツも、意外とタダの寝不足の産物だったりして・・・(笑)
ま、それに意味を持たせるのが人間なんですけどね。