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TBSドラマ「半沢直樹」が好調のようです。
先週の視聴率は、なんと30%だったとか。
主演の堺雅人さんの、ちょっと毒のある演技もさることながら、
このドラマのキャッチコピー「やられたら倍返し!」に惹きつけられる視聴者が多いのではないでしょうか(笑)
かくいうワタクシもその一人で、
ああ、世の中こんな人ばかりなら、住みやすくなるだろうなぁ・・・
などと思いながら観ています(笑)
まぁ、現代版水戸黄門、と言ったところ??(笑)

ドラマも楽しいですが、コレ、原作がサイコーに面白いです。
著者の池井戸潤さんは、「空飛ぶタイヤ」などでもおなじみの社会派というか経済派作家。
ご自身も長年銀行マンだったという経歴を生かして、
組織の中に存在する矛盾を描き出しています。

私自身は、いわゆる会社員として働いたことがないので、
想像の域を出ないんですが、
それでも、あらゆる組織、特に規模の大きな組織の中には、
どこにも同じような問題があるんだろうなぁ・・・と感じながら読んでいます。

「正しいことを正しいという」「世間の常識と組織の常識を一致させる」
これが、主人公・半沢直樹の信念なんですが、
アタリマエのことなのに、それができないのが現実社会。
こと、政治の世界を見ていると、誰でも実感できると思います。

第一作目の「オレたちバブル入行組」と二作目の「オレたち花のバブル組」では、
自己保身と体面しか考えない銀行や企業の大物との攻防が描かれ、
半沢直樹が彼らを鮮やかに論破するシーンに、大いに溜飲が下がります(笑)
っていうか、
結局、何か隠し事をして身を守ろうとしている人の言うことって、
絶対に矛盾が混じってますよね。
だから、論破されてアタリマエなんですが、コレって、政治家の答弁でもよくあることですよね(笑)

三作目の「ロスジェネの逆襲」は、基本路線は同じなんですが、
前二作が主に銀行の内情を描いているのに対して、
こちらは、企業側の理念や、そこで働く人々の思いにもウェイトが置いてあります。

個人的には、この三作目がよかったです。
「ロスジェネ」というのは「ロスト・ジェネレーション」
つまり、バブル崩壊後の、いわゆる就職氷河期を体験した世代のこと。
彼らは、バブルでいい目をした世代のツケを背負わされた若者たち。
その若者たちの「逆襲」というのはいかなることなのか、読んでみればわかりますが、
この作品の中に描かれている世界は、
まさに私もその過渡期を体験しているので、他人事ではありません。
私が就職した頃は、世の中はバブルがはじける一歩手前の時代。
当時は大手ショッピングセンターに出店していましたが、
飛ぶようにモノが売れるのも見たし、
バブルでぶっ飛んでるのをあたかも自分たちの経営努力のように鼓舞する研修などにも参加したし、
一転して、一夜明けたら店がなくなってる(つまり、”夜逃げ”状態)ようなことも、
一度ならず体験しています。
零細会社ながらも、
一応法人として経営や接客にも携わる中で、
私個人も、常に「仕事とは何か」ということを考え続けているので、
ラストシーンで半沢直樹が部下に語る言葉は、
そのまま、自分自身への指南にも感じないことはない(笑)

というわけで、
面白いので、興味がある方は是非読んでみてください。
Amazonのリンクを貼っておきます。






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by nasuka99 | 2013-08-07 16:47 | books
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よく連れとも話すんですが、
自転車で行ったところに改めて車で出かけると、
なんだか、すごく遠くて、時間がかかるような気分になるんです。
でも、物理的に言ってそんなことあるはずないでしょ。
私が自転車で走っても、平均時速はせいぜい20キロ前後。
自動車だとその2倍から3倍の速度は出るわけですから、
例えば片道30キロ離れた場所だと、
自転車なら1時間半、車だと40~50分で着くわけです。

ところが、
その30キロの距離を自転車で走って、なんだかんだと寄り道して2時間かかったとしても、
なんだかあっという間に着いたような気がするんです。
よく、自転車乗りは距離感が崩壊すると言いますが、
まさにこのことなんでしょうなぁ・・・

で、何故そんな、物理的にはありえないことが感覚として起こるのか、
その要因を色々と推測してみました。
単純に考えれば、
自転車だと、周りに囲いがないので、外界との接触感が大きく、
風や香り、音などをより身近に感じることによって、スピード感もあり、
そのために時間感覚が崩壊するのだ、ということ。
要するに、「自転車を漕ぐのが楽しいから」気分が高揚するのが原因という説です(笑)

確かに、それもあると思うんですが、
より確からしい説を、こちらの本で見つけました。

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「ヤバい統計学」
(_-_) ウーン・・・邦題はどうかと思うなぁ・・・
ですが、内容は面白いです。

統計の数字自体は、様々な分野で使われていてよく目にしますが、
一体、何に基づいてその数字が導き出されるのか、実務的な例が載っていてわかりやすいです。
その例のひとつに、
高速道路の渋滞の待ち時間と、
ディズニーランドでのアトラクションに乗るための待ち時間についての解説があったのですが、
まさに、コレが「距離感の崩壊」を説明するものだ!と思うんです。

アメリカの高速道路の渋滞(日本でももちろんありますが)は、慢性的な社会現象で、
これを解消するために新しい道路を造っても、ほとんど効果がない、という事実があります。
渋滞が起こるのは、高速道路を走っている車の数が、実際の処理能力を下回るためで、
道路の処理能力に見合った車の数を維持すれば、渋滞は起こりにくい、
ということを、交通工学者の皆さんが導き出され、
高速の入り口に「ランプメーター」なるものを設置されました。
これによって高速に入る車の数をコントロールし、車が常に流れるようにしよう、というわけです。
要は、適切に管理された電車のダイヤがあれば、鉄道の乱れは起こりませんよね。
いつも同じ場所に、同じ時間に電車は到着するのです。
つまり、ランプメーターによって高速ダイヤを作り、高速道路の信頼性を高めようとする試みです。
この試みは実際に効果があり、交通量が74%増えた高速道路の、所要時間は約半分になったそうです。

ところが、
高速道路で過ごす時間が短くなったにも関わらず、
このランプメーター、あまり評判がよろしくないんだとか。
というのも、高速に入るまで、ランプメーターによって足止めを食らうからです。
ランプが青になるのを待っている時間を含めても、通勤時間が短縮されているのに、ですよ?
あまりにも不満が出たので、ランプメーターを使わない実験をしたら、
渋滞と事故が増えたんだとか。
それでも、ランプメーターがなくてよかった!というドライバーの声は多かったそうです。

これと対照的なのがディズニーランドの待ち時間緩和法です。
それは、皆さんご存知の「ファストパス」。
アトラクションの予約券みたいなものですよね。
利用された方もあることと思います。
コレって、確かに行列に並んで待たなくてもいいんですが、
「待ってる」ことに変わりはないんですよね。
どうかすると、並んでる人よりも時間的には待ってることもあるらしいです。
ところが、ファストパスで「待ってる」人は、あまり「待ってる」とは感じない。
それどころか、
「ファストパスがあるから、待たなくてよかったわ~~」
なんておっしゃるわけです。
なぜなら、ファストパスで待ってる間の時間は、他のアトラクションに乗ったり、買い物したり、
自分の好きに使えるから。

面白いパラドックスでしょ。
高速道路では、所要時間が減ったのに「待たせやがって」と感じ、
ディズニーランドでは、行列よりも長い時間待ってるにも関わらず大満足。
コレ、明らかに「心理的」な要因ですよね。

つまり、自分で時間をコントロールできるかどうかというのが、
時間の感覚に直結してるのではないかと。
自転車と車の例でも、
車だと、信号に引っかかったり、前を走ってる車にイライラしたり、
どちらかというと、「相手に合わせる」感じです。
その点、自転車は、信号のない道を選んだり、車が入れないような路地を通ってショートカット、
なんてことも出来るので、自分が主体でコントロールできます。
例えば、車に乗ってるときも、
渋滞でトロトロ行くよりは、遠回りでも信号のない道を選んで、
結局かかった時間は一緒、なんてこともありますよね。
でも、何故かこっちの方がイライラしないんです。
待たされるより、遠回りで時間がかかっても運転していた方がいい、という感覚。

どうやら、このコントロール感が、時間の流れを制御して、距離感を崩壊させてるのではないかと(笑)
まぁ、所詮時間と言うのは人間が作り出した虚像です(お金と一緒ですよね)。
人間のアタマの中にだけ存在しているものですから、心理的な操作で何とでもなるんだ、
というのが、ディズニーのファストパスで実証されたわけです。

車ではなく、自転車を使って遊びに出るのは時間がモッタイナイ!と感じる方もいらっしゃると思いますが、
そういうわけで、ワタクシは満足しているのです(笑)

自動車でも、
移動に使うのと、運転することそのものを楽しむ場合だと、時間の感覚が違うのかもしれませんね。
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by nasuka99 | 2011-12-08 16:49 | books
地方紙の記事で、
日南町が独自のガイドブックを発行した!というニュースを読んだので、
早速役場に問い合わせて送ってもらいました。

コチラです。

『まるごと日南町完熟ガイドブック』

ホームページから申し込むと、ゆうメールで送られてきました。
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なんと、送料無料です!

思いがけず厚みのある封書。
早速取り出してみると・・・
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なんとなんと、80ページもある、ほぼオールカラーの、立派な雑誌!
これが「フリーペーパー」だなんて、更にビックリです。

内容もかなりの充実ぶり。
観光からグルメ、季節のイベント、有名人(松本清張とか井上靖とか)紹介、
そして観光コースの紹介まで、至れり尽くせりです。

レストランやカフェの紹介。
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観光名所の紹介。
こちらは船通山。
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そして神社仏閣。
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日南特産品。
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力入ってますねぇ~~!

先日、日南サイクリングしたときも、
日南町の人々の人情に触れてカンゲキしたばかりですが、
このガイドブックにもカンゲキです。
日南町、太っ腹ですなぁ~~!

インターネットでも申し込めるし、書店とかにも置いてあるようですよ。
皆さんも、是非一冊手にとって、
コレを参考にしながら日南町を巡りましょう!
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by nasuka99 | 2011-08-19 13:27 | books
百田尚樹さんという作家の小説を、このところ2冊ほど読みました。
特攻で死んだ祖父について調べることになった姉弟が主人公の「永遠の0」
オオスズメバチの一生を、彼女自身の視点から綴った「風の中のマリア」です。
両方とも飛翔戦闘系(笑)なので、なんとなく雰囲気が似ている作品です。

「永遠の0」では、特攻隊員であった祖父の姿が、かつての同僚や部下の口から語られ、
姉弟にとっては身内といえども出会ったこともないまさに「赤の他人」である彼が、
段々と、その時代を生きた1人の若者としての輪郭を現していきます。
「風の中のマリア」では、昆虫図鑑に書いてあるようなオオスズメバチの生態について、
その本人である1頭のワーカースズメバチをヒロインに物語が綴られます。
なんだか「みなしごハッチ」の世界ですよ(笑)
両者共にいえるのが、
一つがこの小説を書くに当たっての文献研究のすごさ。
「風の中のマリア」を完読すると、いっぱしの昆虫博士になった気分(笑)
いつも思うんですが、
裏づけのはっきりしたストーリーには説得力があります。
二つ目に、その裏づけを元に語られる物語の世界が、
ある意味、ただ「事実」を述べているだけなのに、とてつもなく共感を呼ぶことです。
決して「感動させてやろう」というような小手先の技が使ってあるわけではなく、
宮部久蔵という戦死した特攻隊員の、
そして一生をスズメバチの女王にささげたマリアというオオスズメバチのワーカーの、
それぞれの人生を読み解く中で、
実に様々な、複雑な感情に襲われ、とても「身近」に感動してしまうのです。

両方ともフィクションなんですが、十分ノンフィクションですからね~~
ウチの子どもたちに絶対読ませたい!と思いましたね(笑)

昨日も、九電に続いて、原子力安全・保安院が「やらせ」をやっていた、と報道されました。
っていうか、コレって、一般庶民の感情では「やっぱり」って感じでしょ。
行政が、全てを電力会社の責任にして逃げようとするから、
電力会社が反撃を試みるという、泥沼試合の雰囲気ですよね。
国民の生活や生命のことなんて二の次だという政財界の姿勢が、
戦時中から(いや、もっと前からかも)全然変わってないということが、
「永遠の0」ではよくわかります。
私は、
戦時中特攻を余儀なくされ、
しっかりとした分別を持ちつつも、大切な家族のために死に臨んだ心ある若者たちの遺伝子が残らなかったことが、
この国をどんどん劣化させているんじゃないかなぁ・・・という感想を持ちました。
また、「風の中のマリア」では、
わずか30日と言う短い一生にも関わらず、自分の運命を受け入れ、
自分が果たすべき役割を淡々とこなすハチ達の姿に、
「本能」を「理性」と騙り、あたかも生命進化の頂点にあるかのような傲慢で醜悪な態度をさらす人間を対比させ、
スズメバチに申し訳なくなったりしました(笑)
これから、私のスズメバチを見る目がきっと変わることと思います(でも、あまり出会いたくはないです(^_^;)

というわけで、
目からウロコ、人生観が変わるこの夏の2冊。
機会があれば、是非読んでみて下さい!

オマケです。
「永遠の0」ファンが作った、架空の映画トレーラー。
なかなかよく出来ています。配役もバッチリ(笑)


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by nasuka99 | 2011-07-30 18:01 | books
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つい先日まで自民党にいた与謝野氏を経済産業相に招き入れた民主党政権。
なんだかなぁ・・・と、更にガッカリした国民も少なくないことでしょう~
与謝野さんも、体裁にこだわらないウルトラCばり?の転身を見せてくれましたが、
コレは、何が何でも「消費税を値上げしたい!!」という政府の思惑と、
与謝野さんの政権返り咲き願望が見事に一致した結果でしょう。
国民としては、「また搾り取られるのか」感が更に強くなったこの度の内閣改造絵巻でした。

というわけで、
消費税の値上げはもう秒読み態勢に入ったわけですが、
(それまでに何とか転職しなきゃ(爆)
どうしても消費税を上げなきゃならんという理由の一つに、
「少子高齢化社会」という問題が挙げられます。
っていうか、まさに論点はこの一点に絞ってもいいのかも知れません。
年金を受け取るべき高齢者の人口は増えるのに、
その年金の出所・・・つまり若者の労働力は減る一方だから、
というのが大きな理由でしょう。
で、若者の人口は少ないので、その減った分を、
配偶者控除の撤廃などを通して男女共同参画を推し進めることで、
女性にもどんどん働いて税金を納めてもらいましょう、ということでしょうか。

政府が使っている国際比較統計データによると
女性の就業率が高い→出産率が上がる→少子化が解消される
という図式があるので、
まずは、女性の社会進出を応援しなくては、という政策になってくるわけですが、
このデータって、ホントにそんな単純なものなんでしょうかねぇ??
「子どもの数が多いから働かざるを得ない」ってことも言えるのでは??
そういう疑問も含めて、
出産率と女性就業率のデータにツッコミを入れて解説してくれてるのが、
「子どもが減って何が悪いか!」(赤川学 著 ちくま新書 740円)
という本です。
著書にもありますが、
私は、少子化をまるで悪事のように問題視するよりも、
少子高齢化は避けれらないというスタンスの元で、
それに見合う財政や政策を考えるべきだと思うわけです。
自分の身の周りを考えても、少子化の原因は、女性の就業率などではなく、
社会構造の変化や、男女や家族の関係性の変化の方が大きいような気がします。
いくら消費税を上げても、
今のままの無駄遣い財政を続けていれば、絶対に追いつかなくなるのは目に見えてます。
少子化を理由にするのではなく、
少子高齢化に備えて、必要なもの、そうではないものをきちんと「仕分け」し、
緊縮財政に勤めるのが増税よりも先なんじゃない??と言いたい。

新卒者の就職難については、相変わらず大々的に報道されていますが、
先日のクロ現では、
日本を離れて中国でシューカツ、起業をする若者が増えているという話をやってました。
逆に、日本の企業は外国人をどんどん雇っています。
やる気のある若者は海外に進出し、
日本では即戦力になる優秀な外国人を雇用する・・・
なんだかヘンな話ですよね。
若者を育てるのは、家族、地域、そして学校ですから、
この三者が機能していなければ、ちゃんとした大人が出来上がらない。
そのためにも、学校を拠点とした地域コミュニティを創り直そうじゃないか、
という発想で書かれたのが
「学校評価」(金子郁容 著 ちくま新書 680円)
ここで言う学校評価というのは、単純に良し悪しのレッテルを貼るのではなく、
学校の抱える問題を地域コミュニティの問題と読み替えて、
評価するツールを通してコミュニケーションと情報共有を深めていこう、ということです。
企業でも使われている(近頃は防災訓練にも使われている)
「PDCAサイクル」(Plan Do Check Action)を念頭に置き、
評価が目的ではなく、評価することを通して発展していく関係性を作ろう、というお話。
こういうことこそ、行政には勉強して欲しいな~~

見せかけのデータを根拠に勝手に法律を作り、
国民から奪うだけ奪おうという政策にはもう飽き飽きしました。
この本は両者ともリサーチ・リテラシー系の内容になっていますが、
政府の欺瞞を見抜くには、ここのところをしっかり身に着けておかないと、と思います。

とりえあず、消費税アップするまでに欲しいものは買っておかなくちゃ(爆)
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by nasuka99 | 2011-01-21 15:40 | books
先日本屋をのぞいてみたら、
「市民が選んだよなごの宝 八十八」
という本が目に留まって思わずGET!

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H19年の秋から20年の春にかけて応募された300余の場所から、
88ヶ所を厳選して本にしたもののようです。
オールカラーで1000円。

内容もなかなか充実しています。
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旧市街地からちょっとした郊外まで、
神社仏閣、サイノカミ、景観、巨木、古の道標など、
エッ、近所にこんなものがあったの??と目からウロコの1冊。
最後のページに自分のお気に入りの場所を入れて88選が完成するという気の利かせぶり(笑)
地図も載っているので、探して訪ねてみるのも楽しそうです。

ポタリングにも、徒歩での散策にも使えそうでおススメですよ。
書店で好評発売中(笑)
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by nasuka99 | 2010-12-29 16:39 | books
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10年ほど前ですか(爆)
高校3年生、つまり受験生だったワタクシは、
すっかりアガサ・クリスティーにはまってしまって、
そりゃもう、十何冊も読んだものです・・・勉強そっちのけで(笑)
ってか、「勉強しなくちゃいけない!!」というような緊張感に苛まれたときって、
何故か別のことがしたくなりません??

初めに読んだのが「そして誰もいなくなった」だったんですが、
これがまぁ、怖くてねぇ・・・
外界と隔絶された孤島に集められた人たちが、
一人、また一人と殺されていくんですよね。
「受験生」ということで、誰にも邪魔されない静かな空間を与えられていた私は、
まさにその犠牲者たちと同じ状況にあったので、
犯人がわからず、いつ襲われるかも知れない恐怖がヒシヒシと伝わってきて、
何度も後ろを振り返ったものです(笑)

卒業した時点でほぼ読みつくしてしまったいたので、
その後、しばらくクリスティーからは離れていたんですが、
先般、NHKで、ポアロシリーズとマープルシリーズのドラマを再放送してまして、
それを見てたらなんだか里心がついてしまって(笑)
高校のときに読んでた文庫本を引っ張り出して埃を払い、
またまた再読を始めたわけです。
「そして誰もいなくなった」「アクロイド殺し」「オリエント急行殺人事件」については、
犯人がかなり印象的でよく覚えているので避けましたが、
他の作品の展開は、案外忘れているものですねぇ(^_^;)

高校生で読んだときも、登場人物の心理描写というか、
性格付けがすごく細かくて面白い、と思いましたが、
オトナになってから読むと、若い頃以上に発見があって益々興味深いです。
クリスティーに心理学の知識があったかどうか知りませんが、
現代で評価されている心理学的な理論を、そのまま登場人物で表現してるというか。
更に、私自身もオトナになってるので(笑)、
小説の舞台となっている社会的な状況、イギリスの伝統など、
それなりに知識もついていますからイメージがしやすいんです。

高校のときは、なんだか「昔の話」的なイメージがあったんですが、
それなりの知識を得て再読した今思うと、
アガサ・クリスティーは決して古くない!
むしろ、クリスティーがいかに先進的な女性だったのかよくわかります。
彼女が生まれた時代がもうちょっと新しかったら、
こんな小説は書けなかったのではないでしょうか。
作品の中には、イギリス人のメンタリティーが鮮やかに描かれていますが、
現代でも、そこにはあまり変化がないような気もするし。

電子書籍やケータイ小説の隆盛で、
新刊はどんどん出るけれども、コレと言って面白い本がないなぁ・・・とよく思います。
売れてると言われてる本でも、
登場人物の性格とか心理描写とかがほとんどなくて、
いわゆる「人物が立ってない」ような小説が多いなぁ、と感じます。
まして、再読しようと思わせるような本って、そんなにあるもんじゃないし。
ロングセラーを続ける本と言うのは、やっぱりその辺りが違うんでしょうね。

ハヤカワ文庫のクリスティーシリーズは、
すっかり表紙絵とかも変わってしまって、新しい感じになってますが、
おススメですので是非読んでみてください。
外国小説は翻訳者によっても印象が変わりますが、
ハヤカワの訳はまぁまぁいいと思いますよ。
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by nasuka99 | 2010-11-01 10:44 | books
古代史好きにはもちろん、
神社仏閣めぐりが好きな人や、テーマのあるポタリングがしたい!σ( ̄▽ ̄)アタシノコト
という皆々様にうってつけの本が出版されました!

山陰の古事記謎解き旅ガイド  古代出雲王国研究会(編) 500円
こちらに紹介記事があります。

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「必ずたどりつける詳細マップ」はこんな感じ。
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この本を出版された多羅尾さんが、自分の足で歩いて編集されたようです。
なかなか気合が入ってます。
至れり尽くせりの朱印帳コーナーも。
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内容は、古事記の記述に沿って、
イザナギとイザナミの国生みからスサノオの降臨、ヤマタノオロチとの対決、
オオクニヌシの活躍、そして国譲りまで、
神話を紹介しながら、その物語が繰り広げられたとされる神社や史跡の場所を案内する、
というものです。
読みやすいし、神様の系譜なども挿入されてて、大変わかりやすくなっています。
何しろ、近所の穴場的な史跡が多いから楽しい。
この本を参考に古事記めぐりをすれば、新しい山陰と出会えるかも。

500円と大変お求め安い金額になってますので、是非買ってください(笑)
本屋さんに行けば売ってます。

こういうガイドブックの、自転車バージョンを作りたいなぁ・・・
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by nasuka99 | 2010-09-13 16:12 | books
昨年6月、自称障害者団体「凛の会」が、
不正に入手した厚労省の証明書を使って、郵便物の経費をちょろまかして儲けていた、
という事件がありましたが、
その証明書を部下に発行させたとして逮捕、起訴された村木元局長に、
昨日、無罪判決が言い渡されました

昨年は小沢さんの政治資金問題から始まって、
6月のこの事件には民主党の大物議員も絡んでるとかでえらく話題になり、
検察側の鼻息も荒かったようですが、
公判になってからなんだかボロボロとボロが出まくって、
クライマックスの村木さんの公判では、
証拠請求した調書43通のうち9通しか採用されなかった、というお粗末ぶり。
なんたって、厚労省に口を利いたという「大物議員」である石井さんが、
その「口利きをした」日にはなんとゴルフに行っててアリバイがあったというのですから、
捜査の基本とも言えるウラとりさえしてなかったという体たらくです。
某テレビ局で検証番組をやってたので見てたんですが、
まるでコメディでしたよ。

どうやら、検察側の思惑としては、
衆院選を控えた昨年のあの時期、どうしても民主党、
特に小沢さんには政権をとらせたくなくて、何とか小沢降ろしをしようというのがあったようです。
ってか、そういうのミエミエだったんですけど(笑)
小沢さんと検察とは、田中角栄さん以来の確執があり、
以後いままでずーーーっといがみ合ってきてるみたいです。

でも、そんな子どものケンカみたいな低俗な争いに巻き込まれて、
逮捕された人はいい迷惑です。
検察の暴走をレポートしたこちらの本。

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暴走検察 上杉隆(著) 朝日新聞出版社 1,260円

小沢さんと検察の因縁話、
そして、検察の捜査がいかに「作られて」行くかを詳細にレポートしています。
悪者の検察官の名前も実名入り(笑)

しかし、足利事件の行方などを見ていても、
こうした冤罪事件というのは、実はもっともっとあるんじゃないか、と思ってしまいます。
こうなると、民主党がマニフェストに上げていた取調べの可視化というのは、
マジで必要なんじゃない??と考えざるを得ないですね~~
実際、冤罪で起訴されたり、拘留されたり、最悪死刑になる場合だってあるわけですから、
治安を守る側の国家権力がそれをやってちゃ、国民は何を信じればいいの??
と言うことになります。
「私には関係ないよ~~」
と思ってる、全く身に覚えのない人がつかまったりするわけですから、
私たちだって油断はできませんよ(^_^;)

こうなってくると、
検察側が嫌がってる小沢さんに是非首相になって欲しい!と思ってしまいますね~~(笑)
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by nasuka99 | 2010-09-12 11:05 | books
スピリチュアルブームで、神社仏閣を巡って、
巨木やそれを取り囲む社叢林に癒しを求める人をよく見かけるようになりましたね。
近頃は、森林セラピーなるものも流行ってるようです。
鳥取県は、大都市に比べて緑が多いので(学校の裏に山があったりするし)、
それほど緑に飢えてるわけではないのですが、
それでも、時々鳥の声と葉ずれの音しか聞こえない森に入ると、
やっぱりいいよね~~♪と思います。
自転車でヒルクライムするのも、そんな気分を味わうためだったり(笑)

山の中まで行かなくても、日本には、町のあちこちに森があります。
田んぼの中に突然こんもりと茂った森が現れたり、
河川敷や堤防沿いに鬱蒼とした茂みを見つけたり。
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そんな鎮守の森を目にするたびに、
日本人は、上手に森を守ってきたんだなぁ~、と感動します。
鎮守の森のことがもっと知りたくなって、手に取った本。

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『鎮守の森』 宮脇 昭 著  新潮文庫 380円

なんだか、結構衝撃的でした。

著者は、日本を代表する植物生態学者で、
新日鉄やイオングループなどの植樹活動、
海外の熱帯雨林再生プロジェクトなどの先駆者です。
この著書の中で中心となる主張は、
「ただ、何でもいいから植えるだけではダメ。
その国、地域、土地における”本来”中心となる木を植樹するべきである」
ということです。

人間が経済活動を行う中で、植物や森林は(化石にせよ生きたものにせよ)、
次々と燃料として搾取されています。
その結果、地盤が緩くなったり、貯水率が減ったり、山火事が増えるなど、
思わぬ災害に襲われるどころか、
地球温暖化を促進しているのではないか??という危惧もあり、
木を切り出した後に成長の早く、木材資源にもなる杉や松を植える、
ということが行われてきました。
しかし、その杉や松と言うのは、
本来岩場や、海沿いの尾根などの厳しい環境に限定して生える木らしいです。
また、エコロジー活動のプロパガンダとして植えられる街路樹も、
外国産のハナミズキなどが目立ちますが、
こういう「本来そこには育たない木」というのは、
根付かないし、下草を取るなどの手入れをしてやらないと枯れてしまう。
しかし、その土地に合った木を植えてやると、
その周りに森が育ち、一定の期間が経てば手入れなども必要なくなるとのこと。
例えば、外来種の種が飛んできても、
それを自然に駆除してしまう力があるそうです。

まずはそういう話に目からウロコでしたが、
鎮守の森などの「手入れの要らないふるさとの森」、里山、そしてジャングルは3つとも別物だ、
という話にもへへぇ~~!と感心しました。

極めつけは、ふるさとの森で植物が生きるための掟、
つまり、「最適の環境と最高の環境は違う」というお話です。
競争相手のない、滋養に溢れた満ち足りた空間、
つまり、「最高の環境」では、森は長くは続かない。
植物同士で競争があり、ちょっと厳しい環境が「最適」なんだとか。
これって、人間社会にも言えますよね(^_^;)

200ページにも満たない、すぐに読める本ですが、
コレはなかなかためになりました!
間違ったエコロジーをしてしまう前に、読んでおきたい一冊です。
いやぁ~、日本人ってスゴイな、と再認識させられますよ(笑)
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by nasuka99 | 2010-08-29 18:02 | books