
昨年の秋から始まったNHKの朝ドラ「カーネーション」、
モデルは、コシノ三姉妹のお母さん、小篠綾子さんだそうですね。
大阪は岸和田に育ったヒロインが、戦中戦後の混乱期をミシン一つで乗り越え、
日本のファッション業界の礎を築くまでを描いたもののようです。
昭和時代前半の物語ですが、
ウチも祖父母の代からの店屋(あんこ屋と呉服屋)なので、
描かれてる情景が何となく懐かしいというか(笑)
私が生まれた頃にはもうそんなこともなくなっていたようですが、
母が若い頃は、住み込みのスタッフが何人もいたようだし、
私が幼い頃はまだ呉服屋も繁盛してて、
まさにオハラ洋装店のような雰囲気だったとおぼろげに覚えています。
昭和後期も高度成長時代の流れで、中心市街地の商店街は大賑わいでした。
新しいモノが次々と生み出された時代だし、
巷には今みたいに色々なモノがなかったので、
年に数回の神社のお祭や、土曜夜市の屋台でおもちゃやお菓子を買うのが子供の楽しみ。
とにかく、店頭に出せば何でも飛ぶように売れた時代でしょうねぇ。
しかし、物質経済から金融経済へと変化するに従って、
人の価値観や、モノを買う方法もどんどん変わって行き、
中心市街地はあっという間に廃れてしまいましたね。
地域作りや町おこしにはかなりの助成金が出るので、
それをあてにして(というか、補助金もらうのが目的になってることも多いような)町おこしやってますが、
なんだかイマイチぱっとしない地域が多いです。
中心市街地が活性化しない理由として、
駐車場がない、町が高齢化している、跡継ぎがいない、大きな郊外型スーパーが出来た・・・
などが必ず挙げられるのですが、
それもあるかもしれないけど、大きな要因は、やっぱり商店主の意識だと思うんです。
ドラマでの店の賑わいぶりを見ていて、
確かに、モノがなかったあの時代は、何をやっても売れてたと思うんです。
その時代の子どもが商店を切り盛りするようになったころ、
人間を取り巻く環境が変わり、モノも溢れて飽和状態になり、
店頭に出せば売れる時代ではなくなりました。
にも関わらず、過去の成功体験を、あたかも自分の本来の力のように間違って捉えてしまってる。
私も、就職する前のセミナーで、いわゆる「成功者」の話を何度か聞いたことがありますが、
確かに、それなりの努力はあったんでしょうが、
おそらく、「商品があれば売れる」ということが大きかったような気がするんですよね。
高度成長期の「努力」というのは、
なるべく多くの商材を揃える、お客様の要望に迅速にこたえる、
あたりが重要だったと思うんですが、
現代だと、例えばできるだけ安く提供するっていうのが一番でしょ。
だから、体力のない地方の小売店は、価格でかなうわけもなく、
ディスカウントショップに食われてしまうんですよね。
それなのに経営者ときたら、時代の変化と言うのを考慮に入れず、
過去の成功体験からしか対策を考えないわけですよ。
昔と同じことをやっていても、ニーズが違うんだから繁盛するわけないですよね。
中心市街地の活性化も、
アーケードを取っ払ったり、店の前の道を(補助金で)きれいにしたり、そんなことばっかりで、
内容(オーナーの意識)に全く変化がない。
これじゃあ、賑わいが戻るわけないでしょって言うか。
そもそも、中心市街地に賑わいを取り戻す必要があるのか??っていう気もします。
一時人が集まったって、継続的に来てくれなければ意味はないわけで。
一度に大勢集めるのは今のご時勢無理だろうし、
人ごみを掻き分けて買い物をするというスタイルは、現代人のニーズには合わないでしょ。
では、今、人は「ショッピング」に何を求めているのか・・・
そこを追求しないで、カーネーション時代のような成功を夢見たってダメって気がします。
朝ドラ見て「あの頃はよかった」なんて思ってる経営者も多いんだろうな~、なんてね。
そんな思い出に浸ってるうちは、いつまで経っても中心市街地は活性化しませんよね(^_^;)